徒然理系日記

日々の備忘録と日記

MENU

受験校や進学先に迷う高校生・仮面浪人や編入を考えている大学生へ

こんにちは。最近周りで受験生や進路に迷う高校生の話を聞くことが多く、時にアドバイスを求められることもあるので、自分の意見をまとめて残しておこうと思います。今回は大学進学をするところまでは決めていて、具体的な大学選択で悩んでいる方に向けた内容です。

 

学部選びなどで悩んでいる方はこちらもご覧ください↓

 

hexalog.hatenablog.com

 

 

 

自己紹介

国公立大学の化学系専攻で大学院を修了した者です。

高校生の時、誰にも相談せず「なんとなく」「親や先生が望むから」「偏差値が高い方、ステータスがある方」といった10代の独断と偏見により進路や受験先・進学先を決めてしまい、今になって「もっと考えればよかった」と思っています。そんな時に見栄を張っていない等身大の意見を聞けたら違ったのかも?と感じるので、自分の声が今悩んでいる高校生や大学生に届けば…とこの記事を執筆中です。

 

この記事を読んでほしい方

  • 受験校を迷っている高校生
  • 進学先に迷っている高校生
  • 仮面浪人や編入を考えている大学1~2年生

 

進路決定ポイント

自分が通う学校を考えるにあたって、一番大切なのは明確な複数の要素を基準にすることです。不明瞭な「なんとなく」の基準や偏差値のようなたった一つの数字に縛られてしまうのは一番良くないように思います(仮に後悔した時にも後悔の原因が分かりにくくなり、より良い方向に修正するのが難しくなってしまいます)。

 

以下では、自分自身の体験から考えた重要なポイントになり得る要素をまとめました。

  • ステータスや学歴、偏差値よりもやりたいことを第一優先
  • 通いやすさや立地
  • 校風や雰囲気、人の環境

 

それぞれの項目について詳しく説明していきます。

 

ステータスや学歴、偏差値よりもやりたいことを第一優先

まず始めに断りを入れておきますが、ステータスや学歴(偏差値)をまるで無視すれば良いというものではありません。もちろん偏差値の高い学校に進んだ方が質の高い教育を受けられる可能性や、就職の際有利になる可能性は高まるので、進路選択するにあたって大切な要素の一つにはなります。ただ、「よりレベルの高い学校に進学する」ことが目的になってしまい、「その学校で何を勉強するか」をあまり考えずに進学してしまうと入学後に後悔することもあります。

 

「どの大学でもたいてい同じ・似たようなことを学べるだろう」「同じ○○学部であれば大差ないだろう」と考えることも多いかもしれません。自分自身も高校生の時はそのように感じていましたが、大学院まで修了した今は全くそんなことはないと考えています。大学の先生は、基本的に授業の仕事よりも自分の研究を主軸において仕事をしているので、どうしても得意分野に差があり、授業内容にもそれが反映されます。同じ分野の先生でも、得意とする研究領域は違い、「この先生にしかできない研究」「この大学では特にこの領域を得意とする先生が多い」といったことがあるのです(私の専攻した化学でも「無機化学」「有機化学」「量子化学」等分野の枝分かれがありますし、私の出身大学はある特定の領域の先生が多く集まっていました)。

 

理系の方であれば、興味のある分野に関する情報に加え、進学候補となる大学の研究室とそれぞれの研究内容を調べ、より自分の興味が惹かれるような魅力的な研究をしているところを選んでみると良いと思います。文系の方であれば、どんな先生がいるか、どんな授業・ゼミを受けられるかを調べると良いでしょう。文系は理系以上に授業の内容にバラエティーがあり、先生の得意分野が反映されていることが多いように思います。また、文系の先生は本を出している方も多いので、興味のある分野の本の執筆者に注目してみると調べやすいと思います。

 

あくまで例ですが、以下の2パターンで迷っているとします。

  • 大学の偏差値が60あるが、研究内容や授業はそこまで興味を持てない
  • 大学の偏差値は55だが、とても興味のある研究をしている先生がいて、その授業を受けてみたい、研究をしてみたい

この場合であれば、確実に後者の方が良いと思います。大学生活にはサークルやアルバイトのようなイベントも待っていますが、それに加えて本業である学業が充実すると、貴重な学生の時間をより楽しく過ごせるようになると思います。

(偏差値が20も離れていたら就職やその他の教育水準を考えて高い方を選んでも良いと思います)

 

通いやすさや立地

こんなありきたりの要素を入れてくるなんて、と思われるかもしれませんが、実はとても大切です。通学時間が長くなってしまうと、自由時間が減るほか、研究室やゼミで忙しくなると遅い時間に帰らざるを得なくなることもあるので体力的につらくなってしまいます。また、山奥やアクセスが悪い大学に行くと遊びやリフレッシュの場が限られてストレスに感じる人もいるかと思います(中には車の免許がほぼ必須になるようなところもあります)。

 

入学する前は「少し大変かもしれないけどイケる」と思っても、いざ進学すると苦痛になる可能性もあります。大学は登校しなくても怒られないという環境でもあるので、行くのが億劫になりそのまま単位を落としまくる…という人も多いのが事実です。選ぶのに迷ってしまったときは自分の性格やライフスタイルに合う場所にある大学を優先するのも大切だと思います。

 

校風や雰囲気、人の環境

これは調べるだけでは分かりにくいことも多いのですが、大切な要素の一つです。意外と大学によって雰囲気は違いますし、「○○な人が多い」という全体としての特徴はあります。実際にその大学に通っている知り合いがいれば聞いてみる、オープンキャンパスやイベントで大学を見に行くことである程度雰囲気はつかめると思うので、志望度が高い大学に関してはぜひ実践してみてください。

 

また、これは大学名ではなく、大学のジャンルによるものですが、著者が感じている大まかな雰囲気について以下に述べるので良ければ参考にしてみてください(あくまで著者の独断と偏見であることはご了承ください)

 

国立大学と私立大学

ある意味当然ではありますが、奨学金とアルバイトで頑張っている「限界大学生」のような子の割合はどうしても国立の方が多いように思います。その代わり、私立は裕福でアルバイトもしておらず、親からお小遣いをたくさんもらっている…というような子の割合も増えます。育ってきた環境が近い者同士で仲良くなることも多いように思うので、参考にしてみても良いと思います。

 

内部進学率の高さ

附属高校からの内部進学がある大学もあります。内部進学率が高いと既にコミュニティができているところもあるかもしれません。

 

地方か都心か

地方大学となると、どうしてもその地方の出身者が多くなります。元々の知り合いでなくても、地元が近いとなると仲良くなれることも多いですよね。逆に、都心の大学だと全国津々浦々、様々なところから学生が集まるケースが多くなります。一人暮らしの学生が多いのか、実家暮らしの学生が多いのかというところにも関連してきます。一人暮らしの学生が大多数の中、自分だけ実家暮らしで門限や終電があるため早く帰らなければいけないことを気に病んでいる子を目にしたこともあります。

 

大学は様々な環境から様々な子が集まるとはいえ、なんとなく「○○な子が多い」という傾向はどこでもあります。自分と違う環境の子が多い場所に行くと人間関係がストレスになることもある一方で、今まで出会ったことのないタイプと意気投合することもあるので、どんな人と仲良くなりたいか、どんな人が多いところに行きたいか…という観点で考えてみても良いでしょう。

著者は陰キャなので、おとなしい人が多いところに行けばよかったな、、と今でも思います。著者の出身校は一人暮らし率が高く、羽目を外して飲み会をする人が多かったので、そこにはうまくなじめませんでした。。。笑

 

まとめ

高校生や大学前半で満足する、納得のいく進路を選ぶことは難しいなあと今でも痛感します。しかし、若さ(受けられる人は親からの投資も)がある貴重な時期なので、よく納得した決断ができればと思います。仮に決めた内容を後悔したとしても、「よく考えた決断」の方が「適当に決めた決断」よりも小さな後悔で済むと思っています。

 

自己紹介のところでも述べましたが、著者は高校生の時の選択を少し後悔しています。

お恥ずかしい話ですが、著者は意味もなく受験界隈、浪人界隈の2ch(今は5chかな?)を見ていたので、東大と京大以外はFラン!と本気で思っていて、やりたいことに関しては深く考えずに偏差値や大学名のインパクトだけで大学を選んでしまっていました。今卒業して思いますが、あの2chは本当に狭い世界だし、もっと色々な人に話を聞いたり、調べたりすべきでした。

 

しかし、身近な高校生の話を聞くと、当時の著者のようになんとなく決断をしている人が多いように感じました。そんな方も含め、この記事を読んだ方の選択に少しでも貢献できていたら幸いです。